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社長メッセージ

創業1806年、熱海で旅館業を続けている『古屋旅館』
200年以上続く歴史の背景を紐解く

古屋旅館はおかげさまで、1806 年の創業以来、200 年以上にわたり熱海で旅館業を続けてまいりました。もちろん十七代目の私が創業したわけでも、200年以上守り続けてきたわけではありません。私が生まれた時には既に、200 年近い歴史を古屋旅館は持っていたのです。

ただ、この事実だけを述べ、『200 年以上続けてこられたのは「単なる偶然の産物」であり「運が良かっただけ」』、ということで済ませてしまっては、今後の古屋旅館を続けていくことはできないと思っております。

「熱海」と聞くと、古くからある日本を代表する温泉街と思われる方が多いと思います。しかし、現在の熱海の温泉旅館・ホテルは、大変残念なことではありますが、後継者問題や資金繰りなどで廃業するところ、オーナーの変更や時代への対応のため、マンションや駐車場といったものを含め業態変更するものなど様々です。

そこで、誠に簡単ではございますが、若輩の私なりに「200 年に渡り看板を守り続けられた理由」を3つにまとめてみました。当社にご興味を持ってくださった求職中の方に、ほんの少しでも当社を知って頂くきっかけになれば幸いです。

理由その1奇をてらわず0.5歩遅れて歩む

私が古屋旅館に関わる資料を読んだ結果、古屋旅館には「大きく注目されたことが無い」ということが分かりました。高度成長期、団体旅行の隆盛とブランド力で熱海温泉が絶頂を向かえていた時でさえ、古屋旅館は極めて地味な存在でした。

それは、古屋旅館が奇をてらわず、常に世間の必要性を感じてから対応する。つまり、常に世間より「0.5歩」遅れて歩んできたことが理由だと考えています。それが、お客様にとって古屋旅館は「いつ来ても変わらない」「馴染みがあって落ち着ける」と愛していただける理由だと考えています。

但し、「0.5歩遅れる」ということは、「最先端のものを学ぶな、流行に習うな」ということではありません。むしろ私自身は、常に世の中の流行には敏感であろうとしていますし、世の中の流れに沿って新しいものを取り入れていくことは大変重要だと考えています。

一方で、一定規模以上の設備投資やサービスを提供する方法の変更という、一度実行すると引き返しできないことを行う際には、「奇をてらわず、0.5歩遅れて歩む」ことが重要になります。

私が実際に接した例を挙げますと【露天風呂付き客室】です。露天風呂客室は、当初大ブームとなりました。私も流行真っ只中で導入したかったのですが、実際には導入まで3年がかかりました。

その3年間で露天風呂付き客室を備えた他の旅館・ホテルに泊まったり、露天風呂付き客室を施工できる業者さんの話を直接伺ったり、旅行雑誌などで露天風呂付き客室の事例をたくさん見たりできました。その中で、「古屋旅館として提供すべき露天風呂付き客室とはどのようなものか」が段々と明確になりました。

それ以外にも、WEB広告の運用や電話予約の廃止、チャットツールの導入、動画マニュアルの作成など、所謂DX化にも世間の流れを掴み、取り組んでいます。

容易に変えられるものは速やかに、綿密な計画が必要なものは流行から数年ぐらい経ってから実行する。一時的な【ブーム】が中長期的に継続すると【文化】に変わっているため、その段階で変革するのが古屋旅館流の経営の在り方です。

理由その2背伸びをしない

旅館・ホテル業だけではなく、企業が存続するためには利益がコストを上回らなければなりません。特に、旅館はお客様のご滞在中に「衣・食・住」全てを提供する業態です。その全てを物質的に満たそうとすると、際限はありません。高級素材の部屋着や浴衣、最先端の家具や備品、高価な食材、高品質なアメニティー…など、いくらでもできてしまいます。

お金をかけることは、極めて簡単ではありますが、それでは当然、コストも際限なく上がってしまいます。そうなれば、企業は存続することができませんし、利益が出ない限り、設備の修繕や補修、交換を行うことすらできません。そのため、私は常に宿泊料金に見合ったものを取り揃えることを心がけています。

例えば、非常に安価なホテルに1億円以上する純金製トイレが設置されていた場合、お客様はコストに見合った喜びを得る事ができるでしょうか?これは極端な例ではありますが、こういったアンバランスは世の中に意外と多く存在します。

期待通りか、期待の少し上をコンスタントに頂くという「背伸びをしない姿勢」が、企業を存続させることになります。「お客様を最大限喜ばせたい」という思いは重要ですが、自分自身の器以上のものを見せてはいけません。お客様からいただく金額に見合ったものを用意できれば、必要な部分に継続的にお金をかけ続けることができる。その結果として、常にサービス品質を保つことができ、最終的にはお客様からのご支持を得ることができると考えております。

理由その3笑顔が原動力

お客様からいただく笑顔、これはどのような業界・業種でも嬉しいことだと思います。実は私は子供の頃から一度も祖父や父親から「旅館の跡取りになれ」と言われたことはありません。しかし私は子供の頃から「この旅館を継ぎたい」と思って生きていました。大学に入って勉強したのも、銀行に入って財務を学んだのも、全ては旅館経営をするためでした。

ではなぜ、私が「継ぎたい」と思ったのか。それは小さな頃から「笑顔を多く見て育ってきたから」なのです。お客様の「良かったよ」「また来るよ」と言っていただけた時の笑顔はもちろん、祖父母や両親の笑顔、そして従業員の皆さんの笑顔、これらを私は小さい頃からたくさん見てきたからです。

私は銀行を辞めて古屋旅館を継ぐまで、旅館を手伝ったことはありませんでしたが、旅館の中に住居があったため、笑顔を日常的に目にしていました。ふと「生まれ変わっても、またこの旅館の息子で生まれたい」と思うことがありますが、それは私自身、笑顔が大好きだからであり、子供の頃から笑顔に囲まれて育つことができた、この環境を最高だと考えているからだと思います。

だからこそ、古屋旅館では、お客様はもちろん、社員の皆様にも常に「笑顔」でいてもらうためにはどうすれば良いかを経営の意思決定の判断軸に置いています。

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