正しい温泉の入り方 | 地元のお医者さん監修

特定非営利活動法人 エイミック

熱海の温泉を、医療に役立ててほしい、そういう趣旨で地元熱海のお医者様が中心となって設立したNPO法人『熱海メディカルインターネットクラブ』(通称エイミック)が正しい温泉の入り方を作成しております。

温泉利用(浴用)にあたっての注意

せっかく天然温泉にはいるのですから、充分な効能を得たいものですね。是非参考になさってくださいませ。

ページ先頭に戻る

なぜ温泉は体に良いのですか?
温泉の効能と効果
温泉はなぜ身体に効くのでしょうか?
わが国では、古くから温泉を利用して病気を治療する「湯治」がおこなわれてきました。温泉の療養効果は近代医学においても高く評価されています。それでは温泉の効果を考える前にまず、お風呂(まゆ)の効果について考えてみましょう。まゆと温泉に共通する生理作用は大きく温熟(温める)、静水圧(お風呂の中で身体にかかる水圧)、浮力・粘性の3大作用に分けて考えられます。更に地中から湧き出る温泉には中に溶けているイオンなどの物理、化学・薬理的作用も加わって、温泉特有の生理作用が現れます。加えて温泉には温泉地を取り巻く自然環境等の因子も無視できません。
お風呂の全身作用…淡水浴・温泉に共通の効き目です
温熱効果
◆高温浴:42度以上の熱い湯は、からだに興奮的に作用するので、新陳代謝が活発になります。ただし、高齢者や血圧の高い人には強すぎることがあります。
◆微温浴:36~38度くらいの体温に近いぬるい湯では、からだに鎮静的に作用し、ゆったりとした気分になります。胸の高さくらいまでゆっくり入るのが効果的です。
静水圧
◆水中では深さが1mますごとに体表1Gm2あたり100gの水圧がかかります。心臓や肺の悪い方では、水圧の心肺負荷の増大に気をつけましょう。一方水圧は心臓や肺を鍛えたいときには有効な手段となります。
浮力・粘性
◆水中にある物体は浮力が働きます。0kgの体重の人では首から下を水中に沈めると、水中に没している部分のみを考えれば無重力に近い状態です。この浮力を応用して運動機能障害の人の水中でのトレーニングが盛んに行われています。すなわち足腰や関節への負担が軽くなり、水中での運動が楽になります。 また水の粘性で身体を動かすために3~4倍の抵抗がかかります。この抵抗を上手に使うことによって更に水中での 運動療法が有効になります。水中での運動は、水が抵抗となって筋肉、骨格を鍛える絶好の条件になります。
熱海温泉の泉質別の割合
塩化物泉(56.2%) 硫酸塩泉(34.3%) 単純温泉(8.2%) アルカリ性単純温泉(1.3%)

ページ先頭に戻る

どんな入浴法が良いのでしょう?
温泉の正しい入浴法
入浴前の注意
  • 温泉の入浴はかなりのエネルギーを消費するので、長旅などで身体が疲れているときは、少し休息してから温泉に入るようにしましょう。
  • 温泉に入るときは、十分に「かけ湯」をして温泉に慣らしてください。
  • 食事の直後や、空腹時の入浴は避けてください。
  • 飲酒後の入浴は思わぬ事故を起こすことがあるので、酔いがさめてから入りましよう。
入浴回数と時間等
  • 入浴回数は健康な人でも1日3回くらいがよいでしょう。
  • 入浴時間は熱めのお湯では10分以内、ぬるめのお湯は30分くらいが適当です。
  • 高度の動脈硬化症、高血圧症、心臓病の人は42度以上のお湯には入らないでください。
  • なお、温泉療養のための必要期間は、おおむね2~3週間が適当です。
  • 温泉療養を開始してから数日後に「湯あたり」湯さわり)があらわれることがあります。
  • 湯あたりの間は、入浴回数を減らすか中止して回復を待ちましょう。
入浴後の注意
  • 入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さないでください。
     (湯ただれを起こしやすい人は逆に入浴後真水で身体を洗ってください)
  • 入浴後は、湯冷めに注意して30~60分くらいの休息をとりましょう。
  • 熱海温泉は塩素が多く入浴後べたつくので、嫌な方はお風呂上りに洗い流しても結構です。

ページ先頭に戻る

どんな病気に効くのですか?
肥満・糖尿病
入浴と消費カロリーの関係
入浴による消費力ロリーは、42度のお湯に20分間浸ると220Kcal、40度では約110Kcal、30度では約50Kcalです。冷たくも暖かくも感じない不感温度である36度ではほとんどエネルギーの消費は起こりません。42度以上の水温のお風呂は心臓や肺に負担が大きく、体に良くない酵素の活性化が起こり、糖尿病の合併症の発症と進展を促進する可能性があります。
お風呂の水温は39~40度に保ち、一日2~3回の入浴が良いでしょう。付け加えて一日1万歩(元気な方の目安です)歩くことや、あるいは温水プールでの運動を組み合わせて消費力ロリーを増加させる事も大切です。
温水プールでの運動
水中では水の抵抗を利用して上・下肢の運動水中内歩行を30分間行ないます。これにより運動浴前後の血糖値は約20%下がると言われています。なぜ30分間以上運動するかというと、運動を始めるとまず体内の糖源(グリコーゲン)が燃焼します。15~20分経つと脂肪が燃焼し始めます。したがって運動時間は15分以上続ける事が必要です。一般的に勧められている運動量は1分間脈拍120回程度が良いとされています。
森林浴
熱海では理想的には水と樹木の豊富な姫の沢公園の散策が良いと思いますが、市内から遠いため少し不便です。市内の旅館にお泊りの方は海岸線をゆっくり歩くのも良いと思います。森林ほどではありませんが、都会よりマイナスイオンが多くて、リフレッシュされます。よろしければ熱海市観光協会で万歩計を借りて、6000歩以上に挑戦しながら歩いてみてください。景品もいただけます。また熱海マリンスパでの水中ウオーキングもお勧めです。

ページ先頭に戻る

骨・筋、関節の病気
温泉の効果
温泉入浴の効果は通常の淡水浴(まゆ)よりも出た後の保温効果が強く認められることです。このような効果は1回の入浴でも得られますが、本来の温泉療養効果は温泉地に滞在して初めて得られます。でも淡水浴でも効果が無いわけではありませんので、この際家庭での正しいお風呂の入り方を覚えていただければ幸いです。
適応泉質
保温作用の強いナトリウム塩化物泉、硫酸塩泉などが適しています。しかし温泉の効果は泉質だけによるものではなく、温泉地の気候条件、環境などの影響も大きいのであまり泉質にこだわる必要はありません。熱海温泉の泉質はナトリウム塩化物泉、硫酸塩泉で全体の90%を占めています。
温泉と入り方
温泉(お風呂)の入り方は40度の温泉に10~20分間入浴するのが基本となります。特に運動浴(お湯の中で運動をする)を目的とする場合は38度くらいのお湯が適しています。お風呂に入りながら軽いストレッチ体操も良いでしょう(興味の有る方はダイエット編をご覧ください)。一日の入浴回数は最初1~2回から始めて、2回3回と増やしていきますが多くても3回を越えないようにします。また食事直後や飲酒後は避けてください。

ページ先頭に戻る

胃腸の病気
消化器疾患(胃.・十二指腸潰瘍)
お薦めの入浴方法は以下の通りです。30度以下の低温浴や冷浴は胃酸の分泌を刺激し、42度以上の高温浴では胃酸の分泌を抑制してしまいます。43~45度程度の古来日本式の湯治方法は、一般に胃酸分泌を抑制して、潰瘍に多い胃酸過多には好影響があります。一定期間の湯治を続けると、自律神経失調の改善、正常化作用が働き、効果が現れます。
慢性胃炎
一日に何回も、特に刺激の強い高温浴を繰り返す日本の湯治は、刺激の繰り返しによる自律神経障害の改善、調節を通して胃の分泌機能、運動機能を正常化します。

ページ先頭に戻る

喘息など呼吸器の病気
喘息の入浴方法
ぬるいお風呂(37~38度)や熱いお風呂(43~45度)は適当ではなく、その中間の40~42度の温度で2~5分程度の入浴が良いでしよう。しかし飲酒後や食事の直後、そして気管支拡張剤の使用直後などは、入浴はさけた方が良いでしよう。
部屋の温度に注意を
また冬と夏では気温が大分違います。この場合更衣室や浴室の室温が問題となります。とくに子供さんのゼーゼーするような気管支喘息の場合は、温度の変化など環境の急激な変化によって呼吸困難発作が突然起こる事がありますので、浴室の温度、更衣室の温度、室温などはできるだけ同じ程度が望ましいといわれています。おとなの痰が詰まったり、呼吸が苦しいような喘息の場合は、湯気の充満した浴室でゆっくり体を温めて、気管の中の痰などの分泌物を出し易くするのが良いです。湯気が充満した浴室にするためには、まず熱いお湯をふんだんに使って浴室に湯気を充満させ、それからお湯の温度を上手に調節すると良いと思います。温泉地の浴室はほぼ4時間体制で完備されているので、湯気は充満しています。
海の気候と喘息
空気には潮風の働きにより海塩粒子が含まれており、この粒子を吸入する事によって、海岸の近くに滞在した始めの数日で肺の換気能が改善されると言われています。さらに海洋性気候により、副腎皮質機能が高まり、滞在2~3週間後には効果は最大になります。
副鼻腔炎(蓄膿症)
温泉療法に対する効果に関する報告は少ないですが、呼吸器の病気に対する効果と同様に、粘膜の血流増加や分泌物の除去などの効果が期待できると考えます。温泉プールによる潜水(家庭のお風呂でも良いかもしれません)により、軽減効果が認められたとする論文も出ています。
海も山もある熱海温泉(喘息に関して)
熱海温泉では温泉はもちろん、マリンスパ熱海と言う施設を有しています。また空気がきれいで、アレルゲンが少なく、あるいは含まれていないことが、呼吸器疾患の治療にとっても良い環境となっています。気候温暖で海が近く、姫の沢、十国峠や箱根などの山も近い熱海でゆっくり静養しながら湯治しませんか。ただし別荘などでふだん使われていない布団を充分乾燥させないで使用すると、喘息発作を悪化させる事がありますので、要注意です。

ページ先頭に戻る

皮膚の病気
温泉療法と温泉地
山間にある温泉地、海辺にある温泉地、いずれにしても大気汚染が少なくて澄んだ空気の場所です。その土地、気候が温泉療法の一助になっています。喘息やアトピーなどは「転地」自体が病気の好転をもたらす事も知られています。付け加えて、世の中の雑踏から離れ、さまざまな社会的ストレスが軽減される事も治療効果を高めます。
温泉の入り方
古来硫黄泉、酸性泉が用いられてきました。お風呂にある成分表をご確認ください(熱海では山の手の温泉が硫黄泉が多い)。強すぎる酸性泉・アルカリ泉の場合(phが2.4以下か10以上)は悪化させる原因になりますので、要注意です。浴槽の温度は38~42度で、入浴回数は始めは一日2回として、その後3~4回に増やします。入浴時間も初めは短めで3~10分位、慣れてきたらもう少し長めにします。治療期間は3~4週を目安にします。いずれにしても素人判断はしないで、専門の先生に相談しながらの入浴が良いでしょう。
温泉皮膚炎
温泉療法を行なっていると皮膚炎を起こす事があります。これを温泉皮膚炎と言います。過度の入浴・硫化水素含有量が多い場合、硫黄分子の多すぎる場合、強すぎる酸性・アルかノ泉の場合(phが2.4以下か1以上)などに起こり易いと言われています。

ページ先頭に戻る

高血圧
入浴温度と血圧
ご年配者のお風呂の温度は38~41度が最適です。
血圧と温泉
元来高血圧のある人には熱いお風呂は禁物です。お風呂場で心臓や脳溢血で倒れる方が多いのは血圧の上昇と、入浴により汗をかき、水分不足になって血液が濃くなり、血液が詰まり易くなるためです。血圧はお風呂から出た後20分後でほぼ元通りになります。この間は充分な水分摂取(水を飲む)を行ない、安静に、おとなしくしていましょう。
どうしても熱いお湯に入りたい方へ
まず漸温浴という方法があります。これは38度で入浴して、入浴後に加熱して徐々に温度を高め、42度に達するようにすると、血圧の上昇は少ない事を利用しています。ただしこの場合、入浴時間が長くなりすぎると入浴末期の血圧が上昇するので気をつけましょう。具体的には10分以内の入浴が勧められます。また分割湯と言って38度のお湯に入って、温まった後、さっと42度に入り直す方法もあります。しかし家庭では湯舟がひとつしかないので無理でしょう。もしご家庭のお風呂にシャワーが付いていれば、38度のお湯に入ったあと、少し熱めのお湯をシャワーで浴びると、熱いお湯に入った気持ちになれます。
入浴剤と血圧降下(ご家庭で)
血圧は入浴しなくても睡眠のため低下しますが、淡水浴後ではもっと低下を示し、塩類泉の入浴剤使用では更に低下します。また就寝前の入浴は寝具などによる充分な保温が図れるので降庄作用も期待できます。
温泉に浸る回数と期間は
温泉等の入浴回数は1日1回が目安です。体調により1~3回で充分血圧降下作用が現れます。湯治の場合、血圧降下作用は温泉連浴1週間後に現れます。
入浴後の注意(家庭でも温泉地でも)
入浴による発汗は血液の濃縮に働きます。血液が濃くなると血液の流れが悪くなって脳梗塞や様々な血管障害が発症しやすくなります。したがって40~41度で十分体を温めた後は、白湯(さゆ・まみず)をコップ1~2杯服用し、直ぐに就寝するのが良いでしよう。

ページ先頭に戻る

心臓の病気

従来、温泉や入浴・サウナは心臓に負担がかかり、脈拍の急増などがあるために心疾患には禁忌(してはいけない事)とされてきました。しかし温まる事には血管拡張作用(血管が広がると抵抗なく血液が流れるようになる)があり、注意深く入浴すれば心不全などの心臓病にも非常に有用であることが分かってきました。

入浴時の注意点は・・・・・守ってくださいね
  • 首までの深い入浴は避ける。(胸の高さ以下にします。これを座位による入浴または半身浴と言います)
  • 入浴時間は5分から始めて最大1回10~15分、一日2回までとする
  • 入浴は41度以下とする。(42度以上は絶対に避ける)
  • 出浴後は充分な保温と安静を保つ。約1~2時間
  • 必要に応じて心電図や血圧、脈拍を測定する

ページ先頭に戻る

病後の回復

温泉地の自然環境は海、山ともに心身のリフレッシュを可能にします。そしてストレス解消、健康増進、休養・保養にも適しています。人生における様々な場面で温泉地での保養や休養が良い結果をもたらします。温泉の中では浮力、粘性、静水圧等の効果の他に、温熱作用、血管拡張作用、心拍出量増加作用、代謝亢進作用、コラーゲン柔軟作用、心身爽快・鎮静作用、清潔作用など様々あります。元にある病気の種類によって当然入浴の条件は変わってきますが、その都度担当医や温泉専門医に相談しながら正しい温泉療法をお受けください。手術後の患者さんについては担当医から退院の許可がおりれば、温泉入浴に関して特別な医学的注意はありません。手術の種類や傷の治り方など経過を見ながら、温泉の入り方や泉質を選んで行きます。

ページ先頭に戻る

不妊と温泉

西洋でも東洋でも洋を問わず、古来、子宝の湯は各地にあります。しかし残念ながら温泉が有効であると言う根拠はお示し出来ません。夫婦一緒に逗留する、あるいは妻だけが日常生活を離れ、ストレス解消する事で妊娠が起こる可能性はあると言われています。西洋でも中世から高名な子宝の湯がありますが、当時温泉地の風紀は乱れており、ご主人以外の男性との交渉により、子供を授かった例が多く含まれているようです。

ページ先頭に戻る

ストレスと温泉

温泉には直接作用と間接作用があるといわれています。直接作用は温熱による身体の弛緩、リラクゼーションを言い、間接作用は温泉地特有の風土や気候や環境がもたらす作用をさします。この際泉質はあまり問いません。 リラックスするのに最適な水温は34~36度です。もっとも代謝が低くて汗もかきません。36度より高くなると次第に代謝は高まり、心拍数が増加します。血流も増え、血圧も上がります。一方34度より低くなると体表面の血管は収縮してからだの熱を外に出さないようになります。代謝は高まり、からだから熱を出さないように震えが起こります。話はすこし飛びますが、このような効果を利用して冷水、温水交互に入浴すると体温を調節する働きが強くなり、風邪など引きにくくなると言われています。また温泉地は人と出会える絶好のチャンスです。この際色々な人に話しかけてみてください。また地元の人と知り合うのも結構楽しいものだと思います。 温泉地での生活は日常から離れ、抗不安、抗うつに働き、食欲の増進も期待できて、心身ともにリフレッシュされます。

ページ先頭に戻る

参考文献

(熱海メディカルインターネットクラブにも詳しい情報があります。)
ホームページ:http://www.atami-amic.com/

ウラディミール・クリチェク著(訳:種村季弘他)
世界温泉文化史 国文社1994
山村順次:日本の温泉地 その発達・現状とありコ
日本温泉協会1987
横山巌他:温泉医学 教育研修会評義録
日本温泉気候物理医学会編1990
植田理彦他
入浴・温泉療法マニュアル日本温泉療法医会編1999

ページ先頭に戻る

ご宿泊プラン一覧はこちら

会員登録Q&A

宴会などに最適な団体プラン

特別な日を演出する記念日プラン

古屋ギャラリー | 開業200年の歴史ある数々の品

ゆあがり気分 | 当館所有の源泉”清左衛門”を90%以上使用した、しっとり化粧水。

よくあるご質問

お電話でのご予約は (受付時間:8:00~20:00) | 0557-81-0001